番組構成師 [ izumatsu ] の部屋

♪今日のBGM=『The Savoy Brown Collection featuring Kim Simmonds』


今日は音が出る。気ままなアンプさまだこと。

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金曜日、某県某局にて完全徹夜。

仕事開始がほぼ10時。
「では、今日はこれにて」と局を後にしたのが翌朝のほぼ9時。
昼食、夕食の時間を含み、およそ23時間、目玉を開けて働いた。

テレビ関係の人は夜に仕事をするのが得意な人が多いけど、
ぼくは夜がまったくダメ。眠たくなるのだ(人間として普通だと思うのだが)。

歩いていると、地面が揺れる。駅に着いた頃は、ただただボーゼン。
緑の窓口で特急の指定席をとろうとしたら、
地方の中核都市へ向かう列車は4本先まで全部満席。ひょぇ~。

--あ、一席だけ、あいてました。

お、やった!

--喫煙席になりますが、よろしいですか?

ありゃぁ・・・・タバコをやめて18年。今や紫煙は無用の長物。
終点まで息を止めておく自信もないし、
かと言って、横に振り抜く雪(南国なのにっ!)の中、
自由席に座るべくホームに並ぶ気力もない。

カウンターで、またもボーゼンとしていると、窓口の女性が、

--グリーン席なら、十分、空席がございますが。

そうだろうそうだろう。仕事でそんなゼイタクするほど、我らは裕福ではありませぬ。
しかし、ついつい、

--あ、お願いします。

と言ってしまった。これも完徹のなせるワザ。

グリーン車といっても、座席が少し広くて、リクライニングが二段になってて、
足元にサービスのスリッパと足乗せがあるだけ。なんということもない。
しかし、座れたのは正直、ありがたい。

さぁ、寝よう! と思ったけど、目を眠っても、全然眠れない。
ランナーズ・ハイみたいなもので、脳みそも目玉もぴりぴり、ぱっちり。
そのまま、一睡もせずに終着駅へ。グリーン車乗車をちょっと後悔。

自宅へ戻り、ネコ助のマネをしてコタツにもぐり込む。
しかし、眠れん。
眠れないのなら仕事をすればいいのだが、
脳みそはそっち方面には死んだも同然。体も言うことをきかん。
ひたすらゴロゴロ。土曜日丸々棒に振る。

普段、11時過ぎには寝て、6時に起きる早寝早起きおぢさんには、完徹はアカン。

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徹夜は久しぶり。
ホテルに戻るのが3時4時というのは、ちょくちょくあるが。

しかし、ホテルにチェックインし、荷物も置かず仕事へ突入。
そのまま夜を徹し、朝、チェックアウトだけをしに
ホテルへ行ったということも何度かある。
部屋に入りもしないのに、宿泊代はしっかり発生。
ぼくが払うわけではないのだが、やっぱ、もったいなか~。

今回の徹夜は、編集前の打ち合わせ。
ラフ構成を叩き台に、取材テープを見つつ、
どのシーンをどんな風につなぐか、ディレクター氏とあれこれ考える。

あまりこうした作業はしないのだけど、今回は“インタビュー構成”ではなく、
言ってみれば“雰囲気構成”。

--言葉の意味でつないでも、きっとおもしろくならないよ。
    登場人物の方言のニュアンスと映像の雰囲気を優先させようよ。

そんな方針でこの作業。
ほとんどデジタルビデオカメラでの取材で、回ったテープがおよそ70時間分。
その中から、これ!という映像を探す。

ラフ構成を作った時にほぼ見当はついているのだが、
改めて見てみると「こっちの方がいいかなぁ」と思う言葉や映像が。

--これをカットしてあっちを入れて、コヤツとソヤツをつなぐとどうなるの?

といったことをやってると、時間はどんどん経っていく。
本当は、何パターンか編集して、実際に見てみるのがいいのだが、
そんな時間も予算もない。
紙の上と頭の中で流れを考えつつ、次に続く映像を探す。

はっきり言って、面倒。しかし、選べるというのはいいことだ。
選ぶ余地のない場合も、ごくたま~にある。これは、つらい。
どうしようもないなぁと思いつつ、映像を見、言葉を起こす。
砂を噛むようなムナシさが胸に広がる。

よかった、そうならなくて。


結果的に徹夜になったが、そのうち1/3ぐらいはディレクター氏との無駄話。
こういう無駄話が、結構楽しいし、ぼくにとってはプラスになる。
制作現場の若い人が、今、どう考えているのか。
その一端を知ることもできる。

個人はちゃんと考えている。しかし、組織となるとどうだろう?
やっぱりちょっと疑問符がつく。
組織と言っても、会社という大きな単位ではない。もっともっと小さなもの。
“部”や“課”、もっと小さなグループでも同じだが、
個人が複数になったとき、なんでそんな考えになるの?と思うことが多い。

ディレクターは個人事業主みたいなもの。
隣のデスクの住人が何をやっているか、みんな知らない。
そんな世界だから、個人の思いと組織の方針とがリンクしないのかも。

複数になったとき、責任を回避したり、寄らば大樹の陰になったり。
人はやっぱりおもしろい。

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昨日、ひとまず候補を選び終わったので、ぼくは一旦、自宅に戻った。
今日中にディレクター氏がラフに編集してくれているはず。
明日、もう一度出かけ、それを見て、再度検討し直し、本編集とあいなる。


きっとまた徹夜だろうなぁ・・・・・・・・。早く寝よ。

番組構成師の部屋

“ネコ助-Aoi’s Room”

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