番組構成師 [ izumatsu ] の部屋


♪今日のBGM=Free 『 Song of Yesterday - Disc4 』





いやはや、あっさりツユはあけ、暑い暑い。


「寝るが一番。すやすや」


沖縄よりずっと暑いというのはまいるな。
戻って2日間ほど茫然自失。身体というより、脳みそが疲弊した。

編集に入ると、短い時間でとっとと考えなければならない場面によく出くわす。
ぼくは、例えばパソコンの前で、ボ~。。。としているときに、

「あ、これはいいかもしれないかもぉ・・・」

と、ふと頭に浮かぶ方。
作業が進行しながら考えるというのは不得手なのだ、本当は。
しかし、現場ではそうも言っていられない。
誰よりも中味が分かっているような顔をしつつ、

「これとこれを合わせてこうしたらああなるからこうつながって
いい具合になるんでないの」

てなことを、ホントにそうなるか想像しつつ、確証無きまま口にせねばならぬ。
脳みそがバテる。

脳みそがバテるとアタマの中が痺れ出し、徐々に脳みそのシワが無くなり、
つるりん、4つ玉ビリヤードの白玉のようになっていくのがわかる。
神経伝達物質がシナプス間隙を跳び越えなくなり、脳の反応が遅くなる。
口が開かなくなり、言葉がめっきり少なくなっていく。

その状態は、外から見れば、思慮にふけっているように見せるかもしれない。
が、本人は、あぁもうダメかもぉ・・・ぎりぎり、on the Edge なのだ。

仕事は、その繰り返し。

「オレが一番分かってる」
「なにが起こっても大丈夫、関係ねぇよ」
「言いたいヤツには言わせとけ」

本当にそう思えていればいいのだが、そんなことはごくごく希で、
こうした営業用の顔と脳みそを維持するのは辛い。

たまに、脳みそがぐうの音も出ないほどにうちのめされることがある。
そんなときは、ただごろごろするしかない。


「そうそう、ダレ~ん」





今回の疲労は、「ぐう」くらいは言えるのだが、
疲労した脳みそは、そのままスランプ状態へ。
3日間の休養を要す、との診断がくだる(くだしたのはぼくだけど)。

で、ひたすらごろごろ。

きのうの月曜日。
朝、7時前にテレビをON。
そのまま、フトンに入る直前の午後11時30分まで、つけっぱなし。
そして、その前にごろりと横たわり、ずっと画面を見つめてみた。


◆結論その1--テレビを目を凝らして見続けると、違う世界のヒトになる。


目玉は画面に向けられている。
なにかの拍子で、ときに、ふっとわれにかえる。
なにも考えていない自分に気づく。

ふと気づくまでの空白の時間、ぼくはどこにいたのだろう?
眠っていたわけではない。でも、脳みそは停止していた。
その間、ぼくは死んでいたも同然。

別の世界へと足を踏み入れていた。
そのまま戻って来れないこともあるかもしれない。

テレビを見ている間、きっと、ヒトは何度も死んでいる。


CMを見る。カットがいくつもいくつも積まれている。
15秒のCMに20も30も細切れカットがつながっている。
カットが30あれば、ひとつのカットは0.5秒平均。
すごい速さで、しゅぱしゅぱしゅぱ、切り替わる。

この切り替えの早さに脳みそはついて行けない。
だから、ついて行かない。
だから一層、空白の時間ばかりが積み重なって増えていく。





ワイドショーは、推測憶測ほとんどでっち上げのこねくり回し。
ことさら異常性を誇張するも、そこはかとなくウソ臭さが画面に漂う。
これは、どう見ればいいのだろう。
気の毒だったり、許し難かったり、怒りに震えたり、
そんな反応をしつつ見るのが、理にかなった見方なのだろう。

だがしかし、あかん。
根が疑い深いものだから、素直に感動感激なみだちょちょ切ることができん。


情報番組は、なぜこんなにやかましいのだ?
そういう時間帯なのだ、だからそういう作りをしているのだ。
そう言われればそれまでだけど。

この時間帯、視聴者は“音”でテレビを“見る”という。
耳だけに注意を払わせて、目玉と体は本を読んだり、家事をしたり。
興味深い“音”のときだけ、視聴者は画面を見るのだ。

確かに。
目を凝らしてじっくり見るのは、ちょっと辛い。


そんなこんなで朝から昼をまわり、おやつの時間を経て夕方まで行くと、
脳みそが、ますます疲弊していくのがよくわかる。


◆結論その2--テレビでは、疲れた脳みそを癒すことは叶わない。


少し癒されたのは、夜に入っての『水戸黄門』。
これは、なにも考えなくとも、置いてけぼりになることはない。
印籠登場のそのときに、意識が画面へと戻れば、それでまぁるくおさまるのだ。


16時間と30分、テレビを見続けて、夜はさっぱり眠れなかった。

かくて、脳みその疲労は、今日に持ち越しとなったのだった。


「ぐにんと伸びて寝んからよん」


スポンサーサイト