番組構成師 [ izumatsu ] の部屋


拓郎さんの『イメージの詩』に、こんな一節がある。


 悲しい涙を流している人は
 きれいなものでしょうね
 涙をこらえて 笑っている人は
 きれいなものでしょうね


初めて聞いた10代半ばは「なに言ってんだか」と思っていたけれど、人生も半ばを過ぎたこのごろは、この一節の意味がなんだかわかるようになってきた。

ホンモノの悲しい涙を流すことも、
グッとこらえて笑うことも、なんて難しいことなんだろう。


泣くのは簡単だし、オロオロするのも簡単だ。
でも、それが、本物の涙、瞳から自然にあふれこぼれる涙なのか、情に流された悲しがりたいだけのものなのかは、涙を流す本人にも実はよくわからない。

涙を流すより、こらえて笑っていたい。でも、涙はあふれ出す。

泣くから悲しい。そんな逆転現象の自己満足に陥るのはイヤだ。


苦しい環境にある人が、ふともらすほほえみは、それだけで人の胸を熱くする。苦しさを耐えて、こらえて、がまんして。そしてなお見せる明るいまなざしには、惹きつけられずにいられない。


真っ白な白目が印象的な女の子。

落ちくぼんだ目玉のしわくちゃおばぁ。

見えない未来に戸惑う若い瞳たち。


みんな、笑っておくれよ、お願いだから。

でも、涙はこらえない方がいい。流せるときに流そうよ。
苦しいときは「苦しい」と叫ぼうよ。胸の内にしまっておくことはない。

祈ること、聞くことだけは、ぼくにもできるから。



『イメージの詩』には、こんな一節もある。


 たたかい続ける人の心を
 誰もがわかっているなら
 たたかい続ける人の心は
 あんなには 燃えないだろう


ぼくは、せめてわかりたい。


「がんばれ!」



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