番組構成師 [ izumatsu ] の部屋

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少し遅れたけど、成人式の日の想い出。


学生時代、吉祥寺の喫茶店で友人と二人、時間をつぶしていた。

吉祥寺の街は妙に着飾った女の子たちがぞろりと歩いていて、どうしたんだろ、何かあるのかなぁ…なんて話していた。

隣の席に座った素朴な、小ぎれいな身なりのカップルが嬉しげに、

「ぼくらも今日から大人だね」


そうそう、成人式じゃん!!

あら、オレらもそうじゃん!!


全然、気づかなかったね。ハタチだなんて、ね。

住民票を移していなかったから、行政が開く成人式の案内なぞは届かなかったし、たとえ届いていても、帰省して出席するほどの粋人でもない。

それより何より、ずっと思っていたのだけど、どうして大人が段取りをした式に着飾って出席する気になるのだろう?

親としてはハタチまでよく育ってくれたという感慨があるだろうから、出来る限りのことはして祝ってやりたいという思いはわからないでもない。

でも、ハタチになった当の本人はどうなのかね?

大人から「大人の仲間入り、おめでとう」なんて言われて、気持ち悪くないのかね?

姿形や髪の色のわりには従順なんだね、結構ね。

今年もメディアに載ってその姿がたんと流されていた。

「自分の行動に責任が持てる大人になりたいです!」

なんて、晴れ着の女の子が答える姿がどの局でも見られたね。

まぁ、ああいう街頭インタビューで、

「年とって錆びつくくらいなら、このまんま燃え尽きたいわい!」

なんてコメントしたりしても、それをテレビ局が選ぶわけはないわけで。

ことほどさように、祝う側も報道する側も段取りさえもが出来上がっている。そんなひな壇に並びたくはないと思ってたね。


若いそのころ。

大人の言う「大人の仲間入り、おめでとう」なんて言葉、気持ち悪くて気持ち悪くて仕方なかった。

それは、今もそう。

だから、嬉々として集合写真に収まるハタチの思いがいまだにわからない。

クラス会を兼ねて? なら、自分たちで会を開きなよ。



オレらも成人なんだな…。

そう気づいた夜だったと思う。

一緒にそう気づいた友だちと、吉祥寺のビルの地下にあるジャズ喫茶で飲んだ。

流れている音楽のせいもあったのか、口数少なく、ちょいとブルーな感じで飲んだね。

ふと、壁のお品書きに「哀愁雑炊」という文字を見つけた。

哀愁雑炊? なんなの、それ?

よくよく見ると「京風雑炊」だった。

笑えた。

この話、ここに一度書いたな。


その夜はどうしたんだっけなぁ? 井の頭公園を抜けて、友だちの下宿に泊めてもらったのかしらん。



今でもときどき思うんだ。

“京風”が、なぜ“哀愁”に見えたんだろうって。




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