番組構成師 [ izumatsu ] の部屋


♪BGM=『 American Folk Blues Festival '62-'65 』






「体操ニッポン!」
そう日記に書いてから、東にのぼり、南にさがり、
あちらこちらを巡業していたら、あっと言う間に一週間が過ぎ去ってしまった。

ちょっとむなしい。

一週間前、脳天に響くセミの絶叫を浴びつつ家を出た朝は、暑くて暑くて汗だらけ。
行き先名古屋も独特の暑さが待ち受けていて、「あぢぐで死むぅ」と思っていたのが、
今朝などは窓からはいる風が心地いい。セミの声も聞こえない。

季節はうつろうんだなぁ・・・・あぁ、しみじみ。


オリンピックも柔道、水泳、体操と、日本勢が活躍した種目は終わり、
いつの間にやら陸上が始まっていた。

ぼくは陸上が大好き。あ~、心ゆくまで見たいっ。


高校くらいまで器械体操がまずまず得意で、大車輪なぞができた(1回転だけだけど)ぼくは、
小さなころからテレビで体操を結構見てきた。
遠藤幸雄や加藤沢男、そして、塚原、笠松などの名選手の活躍をぼんやりとながら記憶しているので、
28年ぶりに団体金メダルを獲得したときは、「体操ニッポン!」と喜んだ。

でも、実は、採点競技はあまり好きじゃない。
第三者が点をつけて決めるのが、どうもすっきりしないのだ。
減点法加点法いろいろあれど、要は審判の主観。好きか嫌いかが入ってしまう。
人の目で見て点を付けるのだから、当然、ミスも出る。

今大会も、韓国の選手に対する採点でミスがあったことが正式に認められた。
それでも、一度決まった順位は変わらない。

ところが、鉄棒では、観客のブーイングに点数が上方修正されてしまった。
信じられない。一旦出した結論を、それもシロウトの不満に負けて変えるとは。
「スポーツ」ではあってならないことだと思うのだが、審判団も気弱なものだ。

選手の技量も以前に比べれば数段レベルアップしているので、
シロウトのぼくらは「おぉ!」と驚くことしかできない。
その昔、東京オリンピックやミュンヘンオリンピックの頃は、テレビの前に陣取るぼくらでも、
「こっちの選手のほうがうまい」というのがはっきりわかった。
しかし、今や、A選手とB選手、どちらが上かということが、もうシロウトレベルではまったくわからない。

例えば、体操個人種目別決勝。吊り輪の演技。
4位日本の富田選手と、3位イタリアの某選手(名前失念。吊り輪のスペシャリスト)との演技、
どちらがうまいのか、その差が見ていてさっぱりわからない。
強いて言えば、イタリアの選手の方が、十字懸垂で肩が水平になり、より「十字」に近かった。
しかし、これは筋肉の付き方の違いでもある。

そんなことより、ただただ、「どちらもすんげ~!」としか言いようがない。
ぼくは吊り輪にぶらさがったことがあるが、あれはぴくりとも動けない。
ただぶらさがっただけ、もう、どうしようもない。よほどの腹筋、背筋がないと、片足を動かすことすらできない。

平行棒もそうだ。両腕で体を支えるのがやっと。
それなのに、選手たちは軽々と逆立ちまでしてみせる。驚異としか言いようがない。
そんな演技に、0.0以下の差をつける。その差にどんな意味があるのか、分からない。

体操はあまりにアクロバティックな方向へ進んだので、
採点基準が見直され、より正確に演技することを重視するようになった。
この変更が日本選手にプラスになったことは間違いない。

上にあげた、観客がブーイングをした鉄棒では、ロシアの選手が6回の離れ業をした。
「おぉ、すげ~っ!! え? なんじゃ、その点数はっ!」
というのが観客の素直な気持ちだったのだろう。ぼくも会場にいたら不満で足を踏みならしたかもしれない。

成長を押さえつけたような女子選手の演技。
「すごい」と思うのだが、なんだか痛々しくてハラハラするばかり。見ていて楽しくない。
まぁ、プロじゃないのだから、観客を楽しませる必要はないのだけど、
体操をやめたあと、普通の少女に戻れるのかどうか・・・・。
これまた余計な心配か。

チャフラフスカの演技などの記憶があるぼくは、女子選手のあまりの変貌に目がくらむばかりだ。
しかし、先日、チャフラフスカの演技をTVで見た。
まぁ、のんびりしてること! スピード感がまるでない。
当時はこの演技で十二分に技術の最先端を行っていたのだろうから、肉体の技術革新も恐ろしい。


「おお、すごか!」


「見た?」


昔むかしは、「より速く、より高く、より強く」(この順番だったかな?)がオリンピックの精神だったような気がするのだが、これに「より美しく」がくっついたのはいつ頃だろう?
「美しさを競う」というのも、ぼくにはよく分からない。

「美しさ」と言えば、新体操やシンクロナイズドスイミングとなるのだろう。
両競技とも、どこが美しいのか、ぼくにはさっぱりわからない。
不自然にしか見えないのだけど、そこは好きずき。大のお気に入りという人も多々いるのだから。

選手の努力はすごいと思う。水中で逆立ちし、高速回転するなど、ぼくには死んでもできないことだ。
日々の研鑚があればこそ、晴れの舞台でその成果を発揮すべく、全身全霊でトライすることができる。

しかし、「美しさを競う」には、見ている側を意識せざるを得ない。
観客へ、より正確には審判へ、どうアピールするかが最大の要点になる。
採点はどうしても主観にならざるを得ない。それがどうも気にくわない。

あ、上と同じことを言っとる。
審判に点を付けられることを前提に行うスポーツは、心から楽しむことがぼくにはどうも難しいのだ。
だから、タイムや距離できっぱり決着がつく陸上競技が好きなのかもしれない。


100m男子、シドニーで金メダルを獲得したモーリス・グリーンは、9.87というすごいタイムを出した。
しかし、それでも3位、銅メダル。より速い選手がふたり、いたからだ。
めっちゃ、分かりやすい。

1着から4着までが9.8秒台。5位でも9.94という、まれに見る好レースだった。


走り高跳びでは、1m81cmしかない、出場選手中最も小さいスウェーデンの選手が、
自分の身長より55cmも高いバーを越え、金メダルを獲得した。
同じ条件で、小さい者が大きな者に勝つ。これも、スポーツの醍醐味だ。


女史マラソンは深夜。ぼくは録画して、翌日、スタートからゴールまでを通して見た。
36キロの表示の前で立ち止まり、涙を流したラドクリフ選手。
驚異的な世界記録を持ち、マラソンでは後塵を拝したことがないラドクリフ選手には、
日本のちびっ子・野口みずき選手やライバル・ヌデレバ選手に置いて行かれたことがすごく心に響いたに違いない。

誇り高きプライド。それがポッキリ折られてしまうこともある。それもスポーツなればこそ。
ラドクリフ選手、そう遠くない時期に、あえぐような走りで復活してくれるだろう。


陸上競技は、予選から見るのがおもしろい。
女子200mの予選には、コロコロした、「どこが陸上選手やねん!」という体型の選手が登場。
確か、リベリアの選手だったと思う。

スタート第一歩から最下位。
トップの選手がゴールし、残る選手がなだれ込んでも、カメラはしばらくゴールラインを映していたが、
カメラが切り替わるまで、ついに彼女は現れなかった。
結果が表示されると、彼女の前の選手よりタイムが4秒以上遅い。
200メートルで4秒というとものすごい差だ。

彼女にならば、ぼくは勝てるかも。いやいや、カーブで転ぶのがおちだ。

以前、おぼれそうになりながらも完泳した黒人選手がいて、
「ウナギのなんとか君」といったニックネームをもらい、人気者になった。

「参加することに意義がある」
色あせたオリンピックの信条を思い出した。


きょうも陸上競技はあるはずだ。
あぁ、ビールでも飲みながら、のんびり、たっぷり、見たいっ!!


「アテネが見えんかな・・・」
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お帰りなさーい。

あっちゅ間に競技は終わり、ごっそりとメダルが残ってますが、おっしゃるとおり採点競技は私も好きじゃありません。そこにまったく私情が入らないといったら嘘になりゃしませんかって思うんですね。
それから昨日のレスリングはどこで点が入ってるのかよく理解できず、狐につままれたまま「え~?」とか「おー!」とか言いながらみてました。これはそもそも私がルールをわかってないからあかんのですが。

タメスエくん、どうじゃろか。

2004.08.24 12:07 URL | なおニン #79D/WHSg [ 編集 ]

★なおニンさん、おいでませ。

>お帰りなさーい。

へい、無事にムナカタの地に戻って参りました。
お早いレスポンス、ありがとござます。

>あっちゅ間に競技は終わり、ごっそりとメダルが残ってますが、おっしゃるとおり採点競技は私も好きじゃありません。そこにまったく私情が入らないといったら嘘になりゃしませんかって思うんですね。

はい、私情入りまくって当然ですよね。
冬の競技ですけどフィギュアスケートなど、ライバル国の選手に対する審判の点はいつも確実に低いです。
すっきりしませんねぇ。

>それから昨日のレスリングはどこで点が入ってるのかよく理解できず、狐につままれたまま「え~?」とか「おー!」とか言いながらみてました。これはそもそも私がルールをわかってないからあかんのですが。

ぼくも見ました。浜口選手、カタかったですね~。
反則で1ポイントとられたことに気づかなかったみたいでした。
絶叫するオヤジさん、落っこちないように(乱入しないように?)、
係員にハラを抑えられておりました。
オヤジさんをデジカメ撮影する外人客が多い様子、ちょっと笑えました。

>タメスエくん、どうじゃろか。

外人選手の中ではちびっ子。がんばって欲しいっ!!

2004.08.24 12:16 URL | izumatsu #79D/WHSg [ 編集 ]

おひさです。
忙しそうで何よりです。

なんだかんだと今回はオリンピックよく見てます。
体操はスローモーションじゃないと、もう何がなんだかわかりませんなあ。
ウルトラCとか言ってたころが懐かしいです。

急に涼しくなって、オリンピックの寝不足のせいもあり、風邪引きさんが増えてます。
お気を付けあれ。


2004.08.24 13:05 URL | 幻泉館 主人 #79D/WHSg [ 編集 ]

★幻泉館 主人さん、おいでませ。

>おひさです。
>忙しそうで何よりです。

はいはい、お久でございます~。
忙しいっつうか、移動してるだけっつうか・・・・。

>なんだかんだと今回はオリンピックよく見てます。
>体操はスローモーションじゃないと、もう何がなんだかわかりませんなあ。
>ウルトラCとか言ってたころが懐かしいです。

今はウルトラEくらいでしたっけね。
「10点満点の演技をします」てな申告をするらしいですな。
シロウトには小難しい世界になってしまいました。

>急に涼しくなって、オリンピックの寝不足のせいもあり、風邪引きさんが増えてます。
>お気を付けあれ。

へい、ありがと。
こっちもきょうは風が涼しいす。

2004.08.24 15:03 URL | izumatsu #79D/WHSg [ 編集 ]













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