番組構成師 [ izumatsu ] の部屋

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック:(-) | コメント:(-) |

きょうから宮崎。と言っても、一泊二日の打合せの旅。

宮崎には民放が2局しかなくて、そのせいか良くも悪くも局同士の競争心がいまいち感じられない。地元に住んでいるわけではないので、2局それぞれがどんな番組を作っているのかわからないけれど、きちんと棲み分けができているのかもしれない。

宮崎に限らず、局同士の張り合い、ワザの磨き合いというのを感じることがほとんどない。視聴率で勝った負けた、上がった下がったの気分高揚&沈没はあるみたいだけど。

ぼくは昔々、視聴率を調べる会社に在籍していたので、視聴率の“精度”は知ってるし(局や代理店に配られる日報には「標本誤差」なども明記されているはず)、ある程度長いスパンで比較するための目安の数値に過ぎないことも知っている。でも、現場でコンマ1を争い、ライバルを上回りたいという気持ちもよくわかる。でもそれは、自らを磨く「競争」ではないな。

キー局はライバル局はもちろんのこと、局内での争いが熾烈だ。かなり前だけど、打合せかなにかで某キー局におじゃましたとき、ある番組を担当する若手ディレクター陣と会ったことがある。そのディレクターたちは総勢10人近くいて、さすがキー局はひとつの番組にもこんなに人手をかけるのかぁと驚いたのだけど、もっと驚いたのは、打合せを終えたあと、帰ろうとするぼくを追ってきて、「九州のネタは、ぼくだけに教えてくださいね」とソッと言ったディレクター君がいたこと。仲間に先んじるのは必要不可欠なことなのだろうけど、あぁ、仲良く番組作りに励んでるわけじゃないのねと、不快に感じた記憶がある。

でも、内情を見ると不快なんて言ってられないのも事実。ある程度経験を重ねてくると、出来の悪い番組(=視聴率が取れない番組)を作ってしまうと、そのまま窓際へ追いやられ、制作セクションにいながらにして番組作りができないという立場になりかねない。飼い殺しみたいなもんだ。

以前、視聴率を調べる装置を取り付けた一般家庭を訪問し、自局だけを見てくれるように頼んだあほんだらディレクターがいたことが明るみに出たとき、日本民間放送連盟は「視聴率ではなく視聴質」を調べる必要性を説き、その方法を鋭意検討するということになったはず。あれはその後、いったいどうなったのだろう?

質を調べると言っても、全番組に審査員を置き、その出来を確認し合うなんてことはできないし、結局数値で表さざるを得ない。体操やフィギアスケートのように、美しさ、出来の良さを採点するという(ファンには叱られるだろうけど)奇妙でムリな構造になるのがオチだ。採点競技は採点するポイントが決まっているけれど、番組なんて「質の枠組み」など決めようがない。

結局、一瞬の傾向を示しているだけの視聴率が、評価の基準となる「必要悪」として生き残るんだろうな。ドキュメンタリーはもう風前のともしびだ。

関連記事
スポンサーサイト












管理者にだけ表示

トラックバック URL↓
http://izumatsu.blog.fc2.com/tb.php/806-60945e31

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。