元楽天住人のnonkeyさんのブログで、懐かしいビデオを見せてもらった。
『 We Are The World 』。作られたのが1985年だから、もう20年以上前になる。
→ nonkeyさんブログ 「 Paradise City 」 2006.9.23 “KING OF POP”
クィンシー・ジョーンズ指揮のもと、次々と自己のパートを歌いつなぐミュージシャンたち。マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーによる詞と曲はとても分かりやすいし、耳になじむ。とてもいい歌だ。
nonkeyさんが書かれているようにメイキング・ビデオもあって、こちらでは声が大きすぎてマイクから離れるように指摘され、ちょっと不満げなヒューイ・ルイスや、身につけているたくさんのアクセサリーがノイズの元になるというのではずしているとこんがらがってしまって笑い出すシンディ・ローパーなど、楽しいシーンを見ることができる。
ベラボーに多い参加ミュージシャンたちは、上記5人を除いて下記の通り。
* ダン・エイクロイド
* ハリー・ベラフォンテ
* リンジィ・バッキンガム
* キム・カーンズ
* レイ・チャールズ
* ボブ・ディラン
* シーラ・E
* ボブ・ゲルドフ
* ダリル・ホール&ジョン・オーツ
* ジェームス・イングラム
* ジャッキー・ジャクソン
* ラトーヤ・ジャクソン
* マーロン・ジャクソン
* ランディ・ジャクソン
* ティト・ジャクソン
* アル・ジャロウ
* ウェイロン・ジェニングス
* ビリー・ジョエル
* ケニー・ロギンス
* ベット・ミドラー
* ウィリー・ネルソン
* ジェフリー・オズボーン
* スティーブ・ペリー(ジャーニー)
* ザ・ポインター・シスターズ
* スモーキー・ロビンソン
* ケニー・ロジャース
* ダイアナ・ロス
* ポール・サイモン
* ブルース・スプリングスティーン
* ティナ・ターナー
* ディオンヌ・ワーウィック
* スティーヴィー・ワンダー
※ フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より転載。
レイ・チャールズのように亡くなったミュージシャンもいるが、20年以上を経た今も第一線で活躍している人たちが多いのに驚く。大したもんだよね、皆さん。
ビデオを見始めてしばらくは「お~、懐かしかぁ」と思って見ていた。誰の次に誰が歌うのか、結構きちんと覚えていて、やっぱり相当印象が強かったんだなぁと改めて思ったり。
でも、だんだん切なくなってきて、モニターに背を向けた。forever young な曲を聞いたときより泣けてきそうになっちまった。
『 We Are The World 』は、アフリカの貧困層を解消する目的で行われたプロジェクト。オトナのいさかいで病気や飢餓にあえぐ子どもたちを救おうとミュージシャンたちが集まってこの曲を作り、ぼくらはこの曲を買うことで子どもたちを救うという行動にいくばくなりとも参加した気持ちになれた。
でも、この20年あまりで、なにかが変わったんだろうか?
戦火の火種は絶えない。火のあるところにもないところにも火をつけるかのごときアメリカは、闘うことに世界の盟主の道を見いだして久しい。日本は追随することに喜々とし、その国民はよりタカ派の人間をリーダーに仰ぐことを良しとした。
沖縄では、新たな基地建設に反対する人々のリーダーが公務執行妨害で逮捕された。反対「行動」は「事件」とされた。長い間、反対闘争を遠巻きに見ていた警察がついに乗り込んだ。権力がその力を現場へ持ち込み始めた。
これからどうなるのか? 安保闘争や成田闘争のときのように、権力は力で人々の主張をねじ伏せるのか? 権力側は経験で学んできたことの上に行動するから、同じ轍は踏まないだろう。『美しい国 日本』なる旅行代理店的なキャッチフレーズでぼくらの歓心を買いながら、舵を大きく切っていくだろう。戦争ができる国へと。
暗然とするね。
今、仕事の関係で『アンネの日記』を読んでいる。中学のころ以来かなぁ。内容はすっかり忘れていたけど、アンネはこんなことを書いていた。
「なぜ人間は、ますます大きな飛行機、ますます大型の爆弾をいっぽうでつくりだしておきながら、いっぽうでは、復興のためのプレハブ住宅をつくったりするのでしょう? いったいどうして、毎日何百万という戦費を費やしながら、そのいっぽうでは、医療施設とか、芸術家とか、貧しい人たちとかのために使うお金がぜんぜんない、などということが起こりうるのでしょう? 世界のどこかでは、食べ物がありあまって、腐らせているところさえあるというのに、どうしていっぽうには、飢え死にしなくちゃならない人たちがいるのでしょう?」
ナチスによるユダヤ人狩りにおびえながら隠れ家で暮らす14歳の少女の投げかけた疑問。60年以上経った今、その回答の一端も見いだせてはいない。
「わたしは思うのですが、戦争の責任は、偉い人たちや政治家、資本家だけにあるのではありません。そうですとも、責任は名もない一般の人たちにもあるのです。そうでなかったら、世界じゅうの人々はもうとうに立ちあがって、革命を起こしていたでしょうから」
革命を起こさなきゃね、せめて心の中に。
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We Are The World ・・なんともレコードもそしてLDも所有しているんです。LDですよ。パイオニアがすでに製造中止しています。
20年もまえになるんですね。私は怨みのLDかなり持っているのです。(本筋からはずれてしまって申し訳ない)
2006.09.30 11:44 URL | 赤い鳥幹事 #79D/WHSg [ 編集 ]
先行した Do They Know It's Christmas?
さかのぼってバングラディッシュコンサート
去年あった Live 8・・・
自分たちに出来ることを無理せずに行う
有名な人たちは呼びかけ人として行動することで
わたしたちは少なくとも意思表示を行うことで
無理しても長続きしないから出来ることをする
ってのが肝要かなと最近は思ってます・・・
とて、著作権はともかくとして
見たくなった画像がどこかしらにあるってのは嬉しいですやね
2006.09.30 23:49 URL | 方寸 #79D/WHSg [ 編集 ]
こんばんは
記事内リンクありがとうございます~
メイキングビデオやPVを見ながら
「85年にこんなことをしているのに、ちっとも世の中は良くなっていないんだね」
と娘が呟いていました。
やや大人に近い年齢になった娘の目には、「20年以上たっても進展していない世界」が見えてしまったのですが、中学生の息子はまだ楽観的で「いつの時代も世の中をよくしようとする人々は確かに存在するんだ」と思えたようです。これは性格の違いか年齢の違いか。(社会のあれこれを知らないだけかも・・・)
大人になるにつれ、どうしても諦めや切なさを実感してしまうというのはありますね。「美しい日本」とキレイな言葉を使いながら急旋回しようとする方向は恐ろしい方向だったりするし・・・。
戦後最もタカ派と言われている宰相が就任する前に「国旗国家の強要は違憲」との司法判断が出たのは画期的だったとは思いますが。
2006.10.01 07:55 URL | nonkey37 #79D/WHSg [ 編集 ]
★赤い鳥幹事さん
>We Are The World ・・なんともレコードもそしてLDも所有しているんです。LDですよ。パイオニアがすでに製造中止しています。
お~、LD! ぼくも持っていましたよ。
>20年もまえになるんですね。私は怨みのLDかなり持っているのです。(本筋からはずれてしまって申し訳ない)
ぼくもプレイヤーがいかれてしまってからもディスクだけはしばらくとっておいたんですが、もはや使い道がないので処分してしまいました。
1枚数百円くらい。悲しかったです。
2006.10.01 17:40 URL | izumatsu #79D/WHSg [ 編集 ]
★方寸さん
>先行した Do They Know It's Christmas?
>さかのぼってバングラディッシュコンサート
>去年あった Live 8・・・
いろいろありましたね。
ボブ・ゲルドフさんは、チャリティ・コンサートの伝道師みたいになって、なんとなく気の毒のような気もしますけど。
>自分たちに出来ることを無理せずに行う
>有名な人たちは呼びかけ人として行動することで
>わたしたちは少なくとも意思表示を行うことで
>無理しても長続きしないから出来ることをする
>ってのが肝要かなと最近は思ってます・・・
そうですね。ぼくもそう思います。
できることしかできないのだから、できることから始めるしかないですもんね。
>とて、著作権はともかくとして
>見たくなった画像がどこかしらにあるってのは嬉しいですやね
ほんと、便利になりました。
でも、権利関係はますます厳しくなっていくでしょうね。
2006.10.01 17:43 URL | izumatsu #79D/WHSg [ 編集 ]
★nonkey37さん
>こんばんは
>記事内リンクありがとうございます~
いえいえ、nonkeyさんのページも楽しく拝見させていただいてますですよ。
>メイキングビデオやPVを見ながら
>「85年にこんなことをしているのに、ちっとも世の中は良くなっていないんだね」
>と娘が呟いていました。
ほんに娘さんのおっしゃる通りですね。
娘さんがおとなの世代になった頃には、良い方向に変わっていて欲しいです。
>やや大人に近い年齢になった娘の目には、「20年以上たっても進展していない世界」が見えてしまったのですが、中学生の息子はまだ楽観的で「いつの時代も世の中をよくしようとする人々は確かに存在するんだ」と思えたようです。これは性格の違いか年齢の違いか。(社会のあれこれを知らないだけかも・・・)
ぼくも男なので息子さんの思いがなんとなくわかります。男の子は自分の考えを持って社会へ視線を向けるのが女の子よりも遅いですよね。
失恋でも、なんでもいいんですけど、痛い目を見ないとわからないってのが男の子じゃないでしょうか。女の子もそうかもしれませんけどね。
>大人になるにつれ、どうしても諦めや切なさを実感してしまうというのはありますね。「美しい日本」とキレイな言葉を使いながら急旋回しようとする方向は恐ろしい方向だったりするし・・・。
「人気」や「血統」で国の首相が決まるんですからね。まるで、サラブレッドの世界みたい。
それを容認してるのがぼくらですから、どうすんべって感じです。
>戦後最もタカ派と言われている宰相が就任する前に「国旗国家の強要は違憲」との司法判断が出たのは画期的だったとは思いますが。
確かに画期的でしたね。
人の心に踏み込める法律なんてあるはずないですから。
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